宇治橋の上流にある宇治神社は、応神天皇の離宮(桐原日桁宮:きりはらひけたのみや)跡といわれ、皇子の菟道稚郎子命(うじのわきいらつこのみこと)の宮居の跡とも伝えられている。
祭神は菟道稚郎子命。菟道という字を「うぢ」と読み、後に「宇治 うじ」という字になったとも言われている。
本殿は鎌倉時代初期の建設で、三間社流れ造り桧皮葺きの社殿で、国の重要文化財となっている。
参道には「桐原水」と書かれた手水舎がある。「桐原水」は宇治七名水の一つとされ、残りの6つは残念ながら失われてしまい、今はこの桐原水だけがまだ涌き出している。手水舎のウサギは御祭神が、この地に住まいを定められて、河内の国より向かわれる途中、道に迷われ難渋している時に、一羽の兎が現れ、後からついて来られる御祭神を振り返り振り返り先導申し上げたという古伝により「みかえり兎」と言われ、この後、道徳に叶った正しい人生の道を歩むよう教え諭しているもので、神様のお使いとされている。
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