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烏相撲・重陽神事(上賀茂神社)
 重陽とは、九月九日が九(陽の数字)が重なることから、五節句のひとつとされ、古来よりこの日に菊酒を飲み、菊の花についた露で肌を拭ったりして厄災を祓う重陽の神事を行ってきました。上賀茂神社では、重陽の節句には、本殿に菊花を供えて無病息災を祈願し、烏相撲が行われます。
 烏相撲は、上賀茂神社の祭神の祖父・賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)が、神武天皇の東征のときに、八咫烏(やたがらす)として先導した故事から、少年による烏相撲を奉納し無病息災を祈願したといいます。
   
午前10時、社務所から神官、斎王代、相撲をとる少年たちがでてきます。
   
斎王代は、十二単に身を包み本殿に進む。本殿では菊花を供え重陽の神事を行います。
   
細殿の立砂前に設えた相撲場では、少年たちが、禰宜方(ねぎかた)、祝方(ほうりかた)に分れて座り、
それぞれの陣営の神官が勝利を願って、土俵に陣取りをします。
次に、少年たちの名前が書かれたものを細殿の斎王代に献上します。
   
白装束に烏帽子(えぼし)姿の氏子2人が、カラスのようにピョンピョン跳ねながら
立砂(祭神が降臨された神山を模っている)に弓矢や刀などを奉納して、立砂の前にすわり
氏子2人は、ユーモラスに、「カーカーカー」「コーコーコー」とカラスの鳴きまねをします。
   
勝利を願って少年たちが、立砂を三周します。そしていよいよ取組みが始まります。
        
   
   
斎王代は猛暑にもかかわらず最後まで凛として観戦していました。
取組みが終わると無病息災を願い菊酒が振舞われます。
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